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都市鉱山とは?家電に眠る金・銀・銅とリサイクルの仕組み

リサイクルセンターに集まった電線・ケーブル

要点

  • 都市鉱山とは、使い終わった家電やスマートフォンなどに含まれる金・銀・銅・レアメタルを、「都市にある鉱山」に見立てた言葉です。
  • 日本の都市鉱山にある金は約6,800トンで、世界の埋蔵量の約16%にあたると推計されています(物質・材料研究機構、2008年)。
  • 携帯電話1トン(約1万台)から取れる金は約280g。金鉱石1トンの約5gより、ずっと多く含まれています。
  • 一方で、小型家電の回収量は年間約8.6万トン(2023年度)で、国の目標14万トンに届いていません。電池とデータに気をつけて、分けて出すことが、都市鉱山を掘り出す第一歩です。

「都市鉱山」という言葉を、ニュースや学校の授業で聞いたことがある方も多いと思います。実は、引き出しにしまったままの古い携帯電話や、壊れた電子レンジ・炊飯器も、都市鉱山の一部です。

徳島県阿波市のリサイクルセンターで小型家電を受け入れ、破砕して金属資源にしている栄華商事が、都市鉱山の意味と規模、回収の課題、家庭でできることを、国などの公表データをもとに解説します。

都市鉱山とは

都市鉱山(としこうざん)とは、家電製品・パソコン・携帯電話などに使われ、使い終わったあとも社会の中にたまっている金属資源を、鉱山に見立てた言葉です。英語では「アーバンマイン(Urban Mine)」と呼ばれます。

1988年に、東北大学選鉱製錬研究所の南条道夫教授が提唱したのが始まりとされています。山を掘って鉱石を取り出す代わりに、使い終わった製品から金属を取り出して、もう一度原料として使うという考え方です。

家電のどこに、どんな金属が使われている?

部品 主な金属 多く含まれる製品の例
基板(電子回路) 金・銀・銅・パラジウム 携帯電話、パソコン、ゲーム機、デジタルカメラ
配線・モーター 銅 掃除機、扇風機、電動工具、電子レンジ
本体・フレーム 鉄・アルミ 電子レンジ、炊飯器、パソコンの外枠
電池 リチウム・コバルト・ニッケルなど(レアメタル) スマートフォン、ノートパソコン、コードレス掃除機
液晶パネル インジウムなど(レアメタル) モニター、スマートフォンの画面

※一般的な例です。製品や年式によって、使われている金属は異なります。

家電に眠る都市鉱山の図。1トンから取れる金は金鉱石が約5g、携帯電話(約1万台)が約280g。基板には金・銀・銅・パラジウム、配線・モーターには銅、本体・フレームには鉄・アルミ、電池にはリチウム・コバルトが使われている
図:家電に眠る「都市鉱山」。1台では少量でも、分けて集めれば金属の原料に戻せます

日本の都市鉱山はどれくらいの規模?

物質・材料研究機構(NIMS)は2008年、日本国内にたまっている金属の量を推計して公表しました。

金属 日本の都市鉱山にある量 世界の埋蔵量に対する割合
金 約6,800トン 約16%
銀 約6万トン 約22%

※物質・材料研究機構(2008年1月公表)の推計。環境省「エコジン」(2017年)でも紹介されています。

金・銀などは、世界最大級の鉱山に匹敵する量があるとされ、「資源の少ない日本は、実は資源大国」と言われることもあります。

金鉱石よりも「濃い」携帯電話

環境省によると、回収された携帯電話1トン(約1万台)からは、約280gの金が取れます。天然の金鉱石に含まれる金は1トンあたり約5gとされていて、携帯電話のほうがずっと高い割合で金を含んでいます。

ただし、1台あたりにすると約0.03gです。1台だけでは価値は小さく、たくさん集めてまとめて処理することで、はじめて資源として取り出せます。

環境省は、国内で1年間に使用済みになる小型家電を約65万トン、そこに含まれる金属の価値を約844億円と見込んでいます。

東京2020大会のメダルも、都市鉱山から作られた

都市鉱山が広く知られるきっかけになったのが、東京2020オリンピック・パラリンピックの「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」です。2017年4月から2019年3月まで、全国の自治体や携帯電話ショップなどで、使い終わった小型家電を集めました。

  • 集まった小型家電:78,985トン
  • 集まった携帯電話:600万台以上
  • 作られたメダル:金・銀・銅あわせて約5,000個

メダルの原料になる金属を、すべて使用済みの小型家電から集めた金属でまかなった例として、世界でも注目されました。

回収は、まだ国の目標に届いていない

2013年4月に小型家電リサイクル法(使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律)が施行され、市町村や国の認定を受けた事業者が小型家電を集めて、再資源化する仕組みができました。対象は、携帯電話・パソコン・電子レンジ・炊飯器など、家電4品目(エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機)を除く28の類型です。

年度 小型家電の回収量
2013年度(制度開始) 約2.4万トン
2020年度 約10.2万トン(これまでで最多)
2023年度 約8.6万トン
国の目標 年間14万トン(2023年度まで)

※環境省 中央環境審議会の資料(2025年10月24日)より。

2023年度に回収・再資源化された金属は、鉄約3.6万トン、アルミ約3,800トン、銅約2,200トン、銀約3.1トン、金約322kgです。重さでは少ない金が、金額では全体の約4割を占めています。

徳島県の状況

徳島県の資料(2025年5月)によると、2023年度の県内の小型家電の回収量は1人あたり0.89kgで全国9位です。一方で、小型家電の回収に取り組む市町村は7割未満にとどまっています。

回収が進まない主な理由

  • データが心配で、使わなくなった携帯電話やパソコンを家にしまったままにしている
  • 小さな家電を、ほかのごみと一緒に出してしまっている
  • 「無料で回収」とうたう業者に渡り、適正に処理されないケースがあると、国や自治体が注意を呼びかけている

都市鉱山の課題

集めて分けるのに手間がかかる

1台に含まれる金属はわずかで、しかも何種類もの金属やプラスチックが組み合わさっています。取り出すには、たくさん集めて、壊して、金属ごとに分ける設備と手間が必要です。

電池による発火

リチウムイオン電池は、つぶれたり傷ついたりすると発火することがあります。環境省の集計として、電池が原因とみられるごみ処理施設や収集車での火災が、2025年度は3万6,760件(前年度から約6割増)にのぼったと報じられています。

個人情報(データ)

パソコンや携帯電話には、写真・連絡先などのデータが残っています。「データが心配」という理由で手放せず、家に眠ったままになることも、回収が進まない原因です。

家庭でできること:使わなくなった小型家電の出し方

出し方 向いている場合 費用の目安 注意点
市町村の回収(回収ボックスなど) 携帯電話・デジタルカメラなど、小さなもの 無料のことが多い 回収の方法や品目は市町村ごとに違う。投入口に入る大きさまで
国の認定事業者の宅配回収 パソコンなどを、家から送りたい 品目・条件による 申し込みが必要。市町村と連携している場合もある
家電量販店・携帯電話ショップの店頭回収 買い替えのついでに出したい 店・品目による 対象品目は店ごとに違う
リサイクル業者への持ち込み 大きさや数を問わず、まとめて出したい 栄華商事は0円(家電4品目以外) 業者の許可・指定を確認する。電池は外す

※エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機は家電リサイクル法の対象で、出し方が違います(家電4品目の処分)。

出す前のチェックリスト

  • 電池・バッテリーは外す(外せないものは、受付でお知らせください)
  • パソコン・スマートフォンのデータは、ご自身で消去する(心配なら、ハードディスク・SSDを外して手元に残す)
  • 石油ファンヒーターの灯油、加湿器・電気ポットの水は抜く
  • 照明器具の蛍光管・電球は外す
  • 「無料で回収」とうたう巡回業者には渡さず、許可・指定を確認する

電池の扱いは危険物・処分に困るものもご覧ください。

栄華商事の小型家電リサイクル(徳島県阿波市)

栄華商事は、阿波市市場町のリサイクルセンターで、家電4品目以外の家電を無料で受け入れ、自社ヤードで破砕して金属資源にしています。壊れて動かないもの、古いもの、1個だけでもかまいません。

  1. STEP
    01

    受け入れ・計量

    リサイクルセンターで計量し、計量伝票をお渡しします。

  2. STEP
    02

    電池・危険物の取り外し

    破砕の前に、電池・バッテリーや灯油など、火災や汚れの原因になるものを取り除きます。

  3. STEP
    03

    破砕

    自社ヤードで、家電を細かく破砕します。

  4. STEP
    04

    選別・再資源化

    鉄・銅・アルミなどが混ざった「ミックスメタル」とプラスチックに分けます。ミックスメタルはさらに金属ごとに選別されて金属の原料に、プラスチックは固形燃料(RPF)の原料になります。

取り外した基板・ハードディスク・モーターは買い取っています。

小型家電(雑品)0円/kg
基板(電子基板)280円/kg
ハードディスク(HDD)150円/kg
モーター100円/kg

2026年9月18日更新/相場・状態・数量により変動します。全品目の価格一覧

持ち込み 小型家電・パソコン・プリンターは0円。予約はいりません
受け入れ時間 月〜土曜 8:30〜17:30(祝日休み)
出張引き取り 阿波市・吉野川市・藍住町・板野町・上板町・松茂町・北島町。1回1万円前後が目安(事前にお見積り)
出張買取 買い取れるものがまとまってあれば、徳島県内どこでも

料金や受け入れ品目の詳細は、小型家電の回収・持ち込み無料(徳島)をご覧ください。

LINEで写真を送る 電話する(0883-30-4327) フォームで相談する

よくあるご質問

都市鉱山とは、簡単に言うと何ですか?
使い終わった家電やスマートフォンなどに含まれる金・銀・銅・レアメタルを、「都市にある鉱山」に見立てた言葉です。捨てればごみですが、集めて分ければ、もう一度金属の原料に戻せます。
スマートフォン1台に、金はどれくらい含まれていますか?
環境省の資料では、携帯電話1トン(約1万台)から約280gの金が取れるとされています。1台あたりにすると約0.03gです。1台では小さな量ですが、たくさん集めることで資源として取り出せます。
都市鉱山の問題点は何ですか?
回収量が国の目標に届いていないこと、1台に含まれる金属が少なく集めて分ける手間と費用がかかること、リチウムイオン電池による発火、データの心配から家に眠ったままになることなどが挙げられます。
壊れた家電や古い家電も、資源になりますか?
なります。動かなくても、中の金属は資源です。栄華商事では、壊れたもの・古いものも、家電4品目以外は無料で受け入れています。
小型家電を持ち込むと、お金になりますか?
家電本体は0円での受け入れで、買取ではありません。分解して取り出した基板・ハードディスク・モーターは買い取ります。年式が新しく正常に動く家電は、中古品として買い取れる場合があります。

まとめ

都市鉱山は、特別な場所ではなく、家の引き出しや物置にあります。1台では小さな量でも、分けて集めれば、金・銀・銅などの原料に戻せます。

使わなくなった家電は、電池とデータに気をつけて、市町村の回収やリサイクル業者に出しましょう。徳島県内で家電をまとめて出すときは、阿波市の栄華商事リサイクルセンターへお持ち込みください。ご相談は、お電話(0883-30-4327、8:30〜17:30)またはお問い合わせフォームから。

出典

※2026年10月1日時点の情報です。

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